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計画停電は、最高級の配電技術の証

政府やマスコミの東電への総攻撃的な批判が続いている。菅直人首相は、徹夜で対応をしている東電社員を励ますのが当たり前だろうに、怒鳴りつけたと伝えられている。計画停電なんてことは、発電~送電~配電までを1社で全て持っている日本の電力会社ならではの離れ業といえよう。
計画停電が出来るのは最高級の配電技術があるということ
2011年3月14日 (月) 高円寺/阿佐ヶ谷ようじょう通信 より

計画停電の実施時間が刻一刻と変化することに対して、現場の混乱、もう少ししっかりしろ、といったTwitterでのつぶやきを多数見かけました。

しかし、それは大間違いです。

刻一刻と時間を変化させるのを見て、私は心底、すごい!やった!とガッツポーズをとっていました。

なぜなら、それは、数分単位で、電力予測と配電予定をしっかりとこなしている、ということに他ならないからです。

多分、電力会社自らがこういう情報を発信することはないと思うので、もうすでに引退して自由に発言をできる立場の元リスクマネジメントの専門家として、公開情報の範囲で配電に関して書かせていただきます。

※機密保持のため、日本全国の10電力会社の情報を全部ひっくるめて1電力会社のように書きます。ご了解ください。

各電力会社内、もしくは複数電力会社連携のコアとなるのが、「制御センター」「総合制御所」「総合監視制御室」「制御指令所」などと呼ばれる、電気の流れをコントロールする所です。(呼び名は、なぜか、電力会社によって違いますw。面倒なので、ここではCCPと呼びます。)

災害、テロ等でCCPを使えなくなった時のためにCCPは地盤の異なる場所に複数あります。

CCPには、系統盤と操作卓という2つの機能があります。(情報処理を行うための大型計算機ももちろんあります。)

系統盤には、常時、火力・風力・原子力・水力といった各発電所の発電量、また、各ボルト別変電所の系統別送電量、電力消費量の大きい施設・一般家庭の地域別消費電力量が表示されます。

これらの情報を元に、操作卓で、この各施設、地域、地区、変電所への送電をコントロールします。

通常、CCPでは、自社の電力量だけを監視、送電のコントロールをします。

しかし、緊急時には他電力会社の送電量をモニターし、電気の流れをコントロールし、別電力会社の変電所に向けて送電を開始します。

配電線は系統が二重化されていて、しゃ断器や開閉器によって細かく区間に分けられています。そして、この特定の区間ごとに、配電を制御することが可能です。

これが、よほどのことが無い限り、日本では町全体が停電をするといった、大規模停電が起こらない秘訣です。

変電所ごとに配電を制御するだけでも、膨大な情報量の処理が必要です。ましてや、区間毎、に配電を制御するというのは、ものすごい情報量のコントロールです。

ものすごく当たり前のことを書きますが、電力は、ボタンを押したら即できるわけではありません。電力が必要になれば、火力を増したり、ダムの水位をコントロールしたりして、電力を作り出します。そして、作られた電気は溜めておくことができないので、そのまま送電をします。

今回、全国民に節電を呼び掛け、大型電力消費施設が運行を取りやめた結果、どの程度の電力が足りなくなるのかの予測は相当に困難だったと思われます。

関東近郊は、発電施設と電力消費場所が日本で最も離れています。つまり、送電・配電に時間がかかるということです。

にもかかわらず、数分ごとにこの計画停電時間を変更することができる、というのは、数分単位で、複数の電力会社を横断して、区間別の電力消費量をモニターし、送電・配電をコントロールすることに成功していた、ということです。

それは、日本の電力会社が、世界でも最高峰の送電・配電コントロール技術を持っているということなんです。

私は、電力や通信といった重要インフラ企業のみなさんと接することで、国のインフラを支えると言うことの責任感、普段は決して誰からも感謝もされない、それでいて事故が起きると文句だけを言われる裏方仕事が、どれほど大切であるのかを学びました。

リスクマネジメントという、コンサルティング業界では最も華やかさのない、戦略系等と異なりコンサルタント本人が表に出ることがない業界に長年いたのは、重要インフラ業界が日ごろからリスクを想定し最小化するという活動をコツコツと絶え間なく行っている姿に触れることが、本当に大きな喜びだったからです。

緊急時の今、多くの方は、インフラのトラブル・中断にイライラしたり、不安や不満を感じられていることと思います。しかし、重要インフラ企業が日頃から、どれほどリスクマネジメントや業務継続を重視し、コストをかけて活動をしてきているのか、どうか、まず信頼をして欲しいと思います。

もちろん、今回の対応には不備もあるかと思います。

しかし、たとえ不備があったとしても、それは、日ごろの絶え間ない訓練のうえで、なお、起きてしまった不備なのです。

日ごろの努力、訓練は目に見えません。

しかし、今回の対応を通して、彼らが普段、どれほどの努力を続けているのか、少し、理解していただけると嬉しいです。

ここで九州電力の配電システム構成などを読むことができます。沖縄電力はこちら。たしか東北電力や東電のHPも充実していたとは記憶しているのですが、今、不要なアクセスをするのは望ましくないと思うので、系統が異なるこの2社にだけリンクしました。

平成16年に、法律第112号「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」通称テロ対策法ができました。これが成立するもっとずっと前から、各電力会社は、独自に自然災害やテロが発生した時のために業務を継続させるための対策を行ってきました。

「国民の保護に関する業務計画」で検索をすれば、各電力会社のポリシー文書を読むことができます。

他電力会社とどう協力をするのか、どうやって人員を確保するのか、といったことが書いてあります。具体的なことは書いてありません。それは、当然機密中の機密です。が、普段から電力会社がどれだけの準備や訓練をしているのかの推測はできますので、是非読んでみてください。
そして、今も被爆というリスクを省みずそれこそ命懸けで対応に当たっている人がいることを忘れてはならない。
政府は、作業にあたる人の安全性を考えた基準を引き上げました。
福島第一原発作業員の被曝線量上限引き上げ 厚労省など
2011年3月15日23時39分 asahi.com

 厚生労働省と経済産業省は15日、東京電力福島第一原発で緊急作業にあたる作業員の被曝(ひばく)線量の上限を、現在の計100ミリシーベルトから同250ミリシーベルトに引き上げた。1人当たりができる作業時間を長くすることで作業効率を上げる狙いだ。

 1990年に国際放射線防護委員会(ICRP)が定めた国際基準では、重大事故時の緊急作業での被曝線量の上限を計500ミリシーベルトとしている。厚労省によると、「250ミリシーベルト以下では白血球数の減少などの臨床症状が出ない」という専門家の知見を踏まえたという。厚労省は「やむを得ない非常事態に限った措置」としている。

 復旧にあたる作業員は計測器を持ち、放射線量をモニターしながら作業している。福島第一原発の作業員は今後、1回きりの作業でも断続的な作業の場合でも、被曝線量が合わせて250ミリシーベルトに達した時点で、作業には一切、従事できなくなる。

 14日午後、官邸の要請を受け厚労省と経産省が検討。文部科学省の放射線審議会に諮問し、妥当との答申を受けた。経産省が原子炉等規制法に基づく新たな告示を定め、厚労省は労働安全衛生法の電離放射線障害予防規則を省令で改正した。
作業効率が上がるかもしれないが、死に至るリスクも引き上がったといえる。

さて、政府もマスコミも触れていないが、福島第一原発の3号機の燃料が「プルトニウム」ということである。そう、派手に爆発した方の原発です。
「プルトニウム」は、自然界には存在しない元素で、その名前「プルートー(冥界を司る神)」に由来し、大変強い放射能を持っていて非常に毒性が強く、ダイオキシンと並んで人類が創り出した最悪の物質といえます。プルトニウムの半減期は2万4千年もあります。
放射能が体に蓄積される前に、疎開できるのなら、関東圏から西に早く避難した方が良いと思う。
海外の方が独自に的確な情報を掴んでいそうです。
大使館を大阪に移転=オーストリア
2011/03/15-23:30 時事ドットコム

 【ベルリン時事】オーストリア外務省は15日、在日大使館の業務を16日に東京から在大阪名誉総領事館に一時的に移すと発表した。福島第1原発の事故で放射性物質が漏れたのを受けた措置とみられる。

そして、今回の震災は大き過ぎて、いたるところで引き金を引いたのではないだろうか? つまり、何処でいつ地震や津波に襲われるか判らなくなっているといえよう、天災に襲われる前に地球上の全て稼働中原発はその操業を中止すべきと思います。
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